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Lee, C. G.; 井口 一成; 江坂 木の実; 間柄 正明; 江坂 文孝; 桜井 聡; 渡部 和男; 臼田 重和
Analytica Chimica Acta, 517(1-2), p.215 - 220, 2004/07
被引用回数:4 パーセンタイル:13.78(Chemistry, Analytical)保障措置の強化策の一環として、IAEAにより導入された環境試料分析法は、未申告核物質の有無あるいは、未申告の原子力活動の検知を目的としている。環境試料分析法の一つであるパーティクル分析は個々の粒子において核物質の同位体比の測定を行う。パーティクル分析には、SIMS法が有効とされているが、この方法ではサブミクロン粒子に対しては装置固有の検出感度のため分析に限界が生じる。現在、サブミクロン粒子に対してはfission track(FT)-TIMS法によって分析が行われているが、分析プロセスが複雑である。一方、極微量の固体試料にも有効であるelectrothermal vaporization(ETV)試料導入法による分析は輸送効率の向上、マトリックスによる干渉効果の減少が期待される。本研究では、パーティクル分析のためのFT-ETV-ICP-MS法を確立する目的で、固体試料に対するETV-ICP-MSの有効性について調べた。本研究で用いた試料は、ポリカーボネートフィルムにU,Pu,Tlなどの分析粒子を閉じこめた固体試料と、溶液試料の2種類である。分析結果についてはETV温度プログラムの最適化,同位体比測定の精度・誤差を用いて評価した。